目次
インプラント撤去が必要になるケース
インプラント周囲炎や骨吸収による不良
インプラントは高い成功率を誇る治療法ですが、適切なメンテナンスが行われなかった場合や、体質・咬合力の問題によってインプラント周囲炎(インプラント周囲の歯周病)が進行することがあります。
これにより、インプラントを支える骨が吸収され、安定性を失うと、撤去が必要となる場合があります。
破損・ゆるみ・脱落などの機械的トラブル
インプラント本体や上部構造(人工歯)が破折・ゆるみ・脱落などのトラブルを起こすこともあります。特に過去に十分な診断が行われず、噛み合わせに無理があった場合には、再治療を前提に撤去が検討されます。
見た目や噛み合わせの不調和
他院で入れたインプラントが不自然な位置に埋入されている場合、見た目の審美性や機能面(咬合)に問題が出ることがあります。
そのままでは他の歯や顎の関節に悪影響を与えることもあるため、撤去のうえ再設計することで、より良い治療結果を得ることが可能です。
撤去は高い技術を要する治療です
骨を守りながら安全に取り除く技術
インプラントは顎の骨と一体化しているため、撤去には骨をできるだけ傷つけずに取り除く高度な技術が必要です。
無理に取り出すと骨を大きく削ることになり、将来の再治療にも影響します。当院では、専用の器具とテクニックを用いて、骨の保存を最優先にした撤去を行っています。
再治療や再建を見据えた撤去計画
撤去そのものだけでなく、その後に再インプラントを希望される方も少なくありません。
当院では、撤去の時点から将来の治療計画までを視野に入れ、骨造成・咬合再設計・補綴計画などを含めた長期的視点で治療方針を立案いたします。
当院が行う安全なインプラント撤去の流れ
CTによる事前精密診断
撤去予定のインプラントの位置・埋入角度・骨の状態を把握するため、歯科用CTによる三次元診断を行います。
神経や血管の位置、骨の厚みを把握することで、安全性の高い手術計画を立てることが可能です。
骨への侵襲を最小限にする器具と技術
当院では、リムーバルツール(インプラント専用除去器具)やマイクロエンジンを活用し、必要最小限の骨削除でインプラントを除去します。
また、場合によってはマイクロスコープを併用し、視野を確保しながら繊細な処置を行います。
必要に応じた骨造成・再治療への対応
撤去により骨が不足する場合には、自家骨移植や人工骨による骨造成を同時または後日に実施し、再インプラントが可能な環境を整えます。
必要であれば、ブリッジや入れ歯など他の治療法も柔軟にご提案いたします。
撤去後の選択肢も豊富にご用意
再インプラント治療
骨の再建が可能であれば、再度のインプラント治療(再埋入)をご提案することもあります。
過去の失敗の原因を分析したうえで、より精密な診断と安全な埋入法により、再成功へと導きます。
ブリッジ・入れ歯との比較と提案
再インプラントが難しい場合には、周囲の歯を活かしたブリッジや取り外し式の義歯をご提案することもあります。
患者さまのライフスタイルやご希望に合わせ、機能性・審美性・メンテナンス性のバランスを考えたご提案を行います。
他院で入れたインプラントでも対応可能
メーカー不明・症例不明にも柔軟に対応
「どのメーカーのインプラントかわからない」「治療歴が不明」という場合でも、当院では多数のメーカーへの対応実績があり、リカバリー症例にも柔軟に対応しています。
必要であれば、撤去したインプラントからメーカーを特定し、再治療につなげることも可能です。
セカンドオピニオンも歓迎しています
「今の医院で撤去をすすめられたが不安」「治療法が限られていると言われた」などのお悩みがあれば、セカンドオピニオンとしてのご相談も受け付けています。
他院での治療に不安がある方も、どうぞ安心してご相談ください。
撤去も再建も、トータルでサポート
インプラント治療は、成功したときのメリットが大きい一方で、失敗やトラブル時の対応には高度な判断と技術が求められます。
当院では、「撤去が必要となったケース」にも責任をもって対応し、必要に応じて再建治療までを視野に入れたサポート体制を整えています。
他院で難しいと言われた方、過去にうまくいかなかった方も、ぜひ一度ご相談ください。
安全・確実な撤去と、より良い未来のための治療をご提案いたします。