銀歯かセラミックか　どちらが良いの？

銀歯かセラミックか、あなたに最適な選択は？

日本の医療制度には国民健康保険という世界でも稀な制度があります。当院は完全自由診療ですが、以下は一般的な保険診療を行っている歯科医院に通院している方へのお話です。

虫歯が進行し、やむを得ず神経をとった後の治療として、クラウンと呼ばれる被せものを装着するのが一般的です。このとき、多くの患者さんが直面する悩みが「銀歯にするか、白いセラミックにするか」という選択です。両者にはそれぞれ特徴があり、慎重に検討する必要があります。

まず、セラミッククラウンの最大の特徴は、その優れた審美性にあります。天然歯に非常に近い色と質感を再現できるため、口を開けたときでも人工的な印象を与えにくいのが大きな利点です。対照的に、銀歯は金属光沢が目立ち、特に前歯や小臼歯に装着した場合は審美的に気になる方も多いでしょう。
次に、耐久性と二次虫歯のリスクについて考えてみましょう。銀歯は、歯と被せものの間に微小な隙間ができやすく、そこから細菌が侵入して二次虫歯を引き起こすリスクが比較的高いのです。これは歯の寿命を縮める要因になりかねません。一方、セラミッククラウンは歯にぴったりと密着するように作られるため、このような隙間ができにくく、二次虫歯のリスクが大幅に低減されます。
さらに、銀歯には金属特有の問題点があります。時間の経過とともに金属成分が溶出し、周囲の歯や歯肉が黒ずんでしまうことがあります。また、金属アレルギーを持つ方や、将来的に発症する可能性のある方にとっては、銀歯の使用はやめた方が良いです。
セラミッククラウンには、このような金属特有の問題がありません。生体親和性に優れ、アレルギー反応を引き起こすリスクはありません。また、熱伝導率が低いため、冷たいものや熱いものを口にしたときの不快感も少ないという利点もあります。
ここまでの説明を聞くと、セラミッククラウンの方が明らかに優れているように思えるかもしれません。しかし、決定的な違いがあります。それは費用です。セラミッククラウンは自費診療となり、銀歯（保険診療）と比べてかなり高額になります。

では、どちらを選ぶべきでしょうか？実は、これには正解がありません。それぞれの患者さんの状況、優先順位、予算によって最適な選択は異なるのです。例えば、前歯など人目につきやすい部位であれば、審美性を重視してセラミッククラウンを選ぶ方が多いでしょう。一方、奥歯など目立たない部位であれば、費用対効果を考慮して銀歯を選択する方もいらっしゃいます。
また、年齢や全身の健康状態、今後の歯科治療の見通しなども、選択の際の重要な要素となります。若い方や、長期的な口腔健康を重視する方には、初期費用は高くてもセラミッククラウンがおすすめかもしれません。
このように、クラウンの選択は単純ではありません。どちらにするか迷っている方は、ぜひ私たち歯科医師にご相談ください。患者さんの口腔内の状態、生活スタイル、予算などを総合的に考慮し、それぞれの方にとって最適な治療法を一緒に考えていきましょう。専門家の助言を得ることで、より自信を持って決断することができるはずです。
あなたの歯の健康と笑顔のために、最良の選択をサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください

ちなみに上記のことは日本の一般的な歯科についてのお話です。当院は完全自由診療の医院ですので　銀歯を入れることは絶対にありません。私は患者さんにとってベストの選択をいたいので、保険診療を現在はいたしません。よって費用のことは考慮して患者さんに銀歯を入れることは今はありません。お金には代えられない健康を思ってのことです。銀歯の弊害はまたの機会にお話しできればと思います。