口腔内の不適切な状態(2)
口腔内の不適切な状態(2)
ここまで『高齢者の口腔内の不適切な状態が及ぼす、全身への悪影響』の要因として、“入れ歯”についてお話してきました。
今回からは、2つめの要因として“虫歯”についてお話していきます。
高齢者の虫歯の特徴は、歯周病の進行により歯茎が退縮し(下がり)、露出した歯根面に『根面カリエス(カリエス=虫歯)』が出来やすいことです。
根面カリエスが出来やすくなる原因として、
①露出した歯根の表面は、エナメル質(→硬く、虫歯になりにくい)で覆われていないため、虫歯になりやすいこと。
②高齢者は運動能力が低下するため、口の中の食べ物の移送がうまくいかず、露出した歯根部に汚れが残留しやすくなること。
…などがあります。