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自由診療と保険診療は何がどのように違うのか
日本の保険制度とは
日本の医療制度は、国民のほぼ全員が加入し、国民の誰もがいつでも病院にかかれるということで「国民皆保険制度」といわれています。これは世界的にもとてもすぐれた制度で、その恩恵を受け日本人の平均寿命は世界的にも常に高いレベルで維持されているといえます。
歯科の分野においてもこの制度が作られた昭和30年~40年ごろは虫歯の洪水状態であった多くの人々が救われました。安価な費用で、最低限の痛みを止める処置が受けられたからです。歯の神経を抜く、歯を抜く、その後入れ歯を作ることもこの健康保険内で行うことができます。
しかしこの健康保険制度の下での処置は最低限のものであり、決して最新最善の治療法ではありません。歯科医療は日々進歩しておりますので、健康保険における治療は時代遅れであります。
そもそも、近年では虫歯を削ることや歯周病で歯を抜くことよりも、虫歯や歯周病にならないよう予防することの方が大切と言われるようになりました。
にもかかわらず、いまだにこれら予防処置のほとんどに健康保険を使うことは残念ながらできません。
『丁寧』『慎重』『確実』な治療を可能にする “完全自由診療 ”
今の日本の健康保険では時間、経験、技術に対する評価はありません。 一本の歯の虫歯治療に、一時間じっくりかけるのと10分で済ませるのとで、その治療費に差が生じることはないのです。
赤字覚悟のボランティアであれば保険内でそういった時間をかけることも可能ではありますが、医院を維持していくのに必要な採算性を度外視するわけにもいかず、低い保険の評価の中では良質な医療を提供するのに限界があるといえます。
これが自由診療を選択された場合には異なってまいります。 自由診療では、治療にかける時間は、保険制度のルールにはとらわれず、あくまでもその歯にとって理想的な治療の行程に必要な時間をかけておこないます。
例えば虫歯治療の場合、虫歯の取り残しがないように『丁寧』に、歯を削り過ぎないように『慎重』に、虫歯が再発しないように『確実』にマイクロスコープを用い場合によっては薬剤やレーザーを用い、こうした虫歯一本の治療に対し、最低でも一時間から一時間半程度のご予約を確保させていただきます。 保険診療では何回かに分けざるを得なかった治療も集中的に来院回数を少なく配慮できます。
大切なのは、こうした時間の制約のない『丁寧』『慎重』『確実』といった治療を行うことで、その歯を二度と再治療せず、長く持たせることが初めて可能になってくるという事です。
よく保険と自費の違いは『治療する部位や、詰めたり被せたりする材料の違いだけ』という誤った認識が蔓延しています。もちろん材料や使用する機器などが違うというのは事実ですが、こうした時間の要素も実は大きなウェイトを占めているということを皆さんに是非知っていただきたいのです。
本当の意味での “治療” のための完全自由診療
歯科保険制度の適用となるものは歯を削って詰めること、痛くなったら神経を抜くこと、だめになった歯を抜いて入れ歯を作ることなどの【治療】であります。
少し掘り下げて考えてみますと、この【治療】と記しましたことは実はすべて真の意味での治療行為ではありません。
治療であるならば病気が文字通り治らなければならないはずです。歯を削って詰めてもまた隙間から虫歯が再発するようでは治ったことにはなりません。ましてや、ぐらぐらになってしまった歯を抜くことは、当然治す行為ではなく、歯周病の治療とは言えないはずです。
義歯治療はよく眼科のめがねにたとえられます。眼科で眼鏡治療とは決して言いません。それは失われた視力をめがねで補うといった機能回復だからです。
これは裸眼視力を直接治す近視治療とはあきらかに異なるものです。義歯もまったく同じで、失われた歯の咀嚼能力を補うための機能回復であり、決して【治療】ではないのです。
削られた歯や失った歯は風邪や骨折と違い治癒という概念は存在しません。
私達は自分や自分の家族が受けたい歯科治療を常に考えます。もっとも大切なこと、それは一度治した歯がずっといい状態で長持ちすることではないでしょうか。
そのためにも当院では完全自由診療の体制をとっています。
ノーブルデンタルオフィスの自由診療
当院は完全自由診療、つまり “自由診療専門” の歯科医院 です。適切で理想的な歯科治療を提供するには、1日に歯科医師が診療できる患者様の人数は世界的に見ても通常4人程度とされています。しかし、日本の保険制度の元では、歯科治療を安く受けられるという利点がありますが、歯科医院経営の観点から見ると歯科医師は1人につき1日に30人以上も治療しなければならない計算になってきます。さらに、保険診療では治療方法や使用する歯科材料についても厳しく限定されるため、患者様お一人おひとりのニーズに合った治療をしっかり、じっくり、丁寧に提供するということは困難です。
実際、「毎回治療のたびに痛い思いをする」「治療を繰り返してその度に悪くなっている気がする」「説明が十分でなく全くわからないで治療が始まった」「いきなり歯を削られたように思う」「心から納得していないのに歯を抜かれた」「必要以上の治療をされている気がする」などのお悩みを持つ方も少なくありません。
しかし保険診療の規制が無い “自由診療” では、
・「患者様のお話をじっくりお伺いして十分な説明を行う」
・「必要な検査全てをしっかり行う」
・「必要十分な時間を確保して丁寧に治療を行う」
これらのことが可能です。また、
・「治療の精度や仕上がりを追求する」
・「世界基準の滅菌・衛生管理を実施する」
・「1日の診療人数を限定として患者様をお待たせしない」
・「妥協の無い先進歯科医療の提供」
これらのことを、治療法や使用する材料を限定されずに追求していくことができます。質の高い歯科医療を提供することができる自由診療では、保険診療では決してできなかったレベルで、お一人おひとりの患者様にじっくりと向き合い、歯科医師として納得の歯科医療を提供しながら生涯にわたる健康維持と生活の質の向上により一層寄与していくことが可能であると考えています。
世界基準で先進の歯科医療を提供
・デジタル化や海外メーカーとの連携による最先端検査及び治療
・完全メタルフリー治療
・グループ内医科クリニックの各診療科医師との医科歯科連携治療
・短期集中治療
・マイクロスコープによる精密診療
以上は 保険診療を行う医院ではできない事ばかりです。治療費は今までよりかかる治療もあるかと思いますが、決して損をさせない治療を行いますのでご安心ください。
デジタル化、海外メーカーとの連携による最先端検査及び治療
患者様の困っていることを解決するためには多くの身体情報が必要になることがあります。患者様の住んでいる近隣での歯科では対応できなく困って当院に飛行機や新幹線を利用し遠方から来院される方が多くいます。そのような方は保険適応の一般的な検査では原因を特定することは不可能であり 血液検査や尿検査、遺伝子検査など海外の検査会社に依頼しております。日本国内は残念ながら医療技術が欧米に比べ遅れているため日本で検査できない検査事項があるためであります。
私は米国抗加齢医学会の認定医を取得し先進の検査、治療をいち早く入手することが可能なため先進医療を提供できます。
現在歯科界は他の業界よりは遅れておりますが、治療のデジタル化が進んでおります。
私が歯医者になったころ25年前は レントゲンはフィルムでしたし、パソコンなどほとんどありませんでした。しかし現在は当たり前のようにデジタル化が進んでおり、当院でも20台以上のパソコンが稼働中です。ベテランの院内技工士が在籍してますが最新のかぶせ物を作製するにはパソコンを使用する作業が増えております。当院に通院中の皆さまはお気づきかもしれませんが、CADCAMと呼ばれる数千万円もするジルコニア加工機を導入しています。歯型どりは口腔内スキャンにて行われます。粘土のような印象材を使用することも少なく なってきました。これらはデジタル技術の進歩のおかげであり保険診療では使用できません。
完全メタルフリー治療を目指して
当院では原則金属を使用した治療は行いません。
デジタル技術の進歩のおかげで、現時点で一部の義歯および矯正、インプラントは技術的に不可能なものもありますが、今後の歯科医療の技術進歩によって完全メタルフリー治療は可能となると思います。
当院では約10年前より日本では珍しいジルコニアインプラントを行っておりました。始めた当初はジルコニアの強度などに不安があったため症例を選んでジルコニアインプラント治療を行ってきました。現在では強度の不安はほとんどなくなりましたので、症例数はかなり増えてきております。金属の有害性は金属アレルギーをはじめ多くの疾患が世界中で報告されており、世界の歯科医療の潮流はメタルフリー治療であります。ノーブルデンタルオフィスは完全自由診療の医院になることで可能な限りメタルフリー治療を目指しています。
グループ内の医科クリニックの医師達との医科歯科連携治療
私は現在8医院の医療法人グループの理事長であります。表参道にあるクリニックには内科、皮膚科、麻酔科の医師が数名在籍しております。口腔内のトラブルは原因が口腔内にあるとは限りません。また逆に全身の疾患の原因が口腔内にあることもあります。
世界の学会で全身と口腔内の関連性については疑うものではないとはっきり言われております。
日本では大学を見てもわかるように歯科と医科にははっきりとした壁があります。
ノーブルデンタルオフィスは 自由診療専門であり、私の考えに賛同してくれるグループ内の医師の協力をもとに個々の患者様の全身の健康に携われる医科歯科連携の体制になっています。この考えに賛同していただける医師は増えており、グループ外の世界中の有名クリニックとも連携を進めております。
短期集中治療
初めて受診する方、もしくは3年以上受診されていない方は「歯科ドック」を受けていただくことになります。保険診療は病気の治療のみを対象にしており、予防という考えはほとんどカバーしておりません。
「まだ病気になっていないが、なりかけているところ」もしくは「今は問題ないが将来問題になる可能性」を洗い出すために歯科ドックを受けていただきます。
症状がなくても虫歯、歯周病になっていることは珍しくありません。虫歯、歯周病、かみ合わせ、姿勢、食生活など様々な角度から検査し報告書をまとめます。それをもとに患者様とともに希望を取り入れた治療期間を最初に立案いたします。口腔内の治療ゴールを最初に決めることで、計画的に治療が可能となり、また医学的に非常識な保険診療の順序のルールなどにとらわれることなく、個々の状況にあった治療をまとめて行います。
遠方から来院される方のために丸1日その方だけに予約治療をすることも可能で、保険診療でかかった回数の5分の1に抑えることも可能です。
マイクロスコープによる精密診療
マイクロスコープは最大20倍の倍率で治療個所を診ることができます。当院では15年前の開院時より世界トップクラスのメーカーであるカールツアイス社製のマイクロスコープを導入し使用してきました。
保険診療であっても必要と判断した場合は使用してきましたが、残念ながらマイクロスコープがだいぶ普及してきた現在でさえマイクロスコープを使用した治療は保険診療で評価されておらず、使用はボランティアとなっております。
当院の自由診療では時間的な余裕がありますので、可能な限り使用して治療を行っています。マイクロスコープを使用することで治療精度の向上、治療部位再発の予防につながります。
自由診療の歯科材料について
白い歯の詰め物・被せ物
保険診療で使用できる白い歯の素材は、セラミックやジルコニアではなく、「プラスチック=レジン(樹脂)」です。樹脂は吸水性があり、セラミックやジルコニアと比べ、はるかに劣化しやすいため、どうしても経年で黄ばんできてしまいます。強度もセラミックやジルコニアと比べるとはるかに弱く、数年後に再治療となるケースも少なくありません。「長期間にわたって変色がほとんど起きない美しい歯にしたい」という方には自由診療のセラミックやジルコニアが適しております。
メタルフリー治療
近年、保険診療で使用される歯科金属によるアレルギーにより、銀歯を使用しない「メタルフリー治療」が注目されています。メタルフリー治療では、金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がありません。また、被せ物や詰め物に使用されている歯科金属が溶け出し、歯茎に金属成分が浸み込んで、歯茎が部分的に黒ずんでしまうようなこともありません。ただし、メタルフリー治療は自由診療となります。
インプラント
歯を失た場合、保険診療では、失った部分の両隣の歯を土台の形に大きく削り、数本の歯が連なった形の銀歯の被せ物を橋渡しの様に被せる「ブリッジ」や、プラスチックの入れ歯となりますが、「他の歯を削りたくない」「入れ歯は避けたい」「自分の歯の様な見た目や嚙み心地にしたい」といった場合には、ブリッジや入れ歯では難しいため、自由診療のインプラントが適しております。
歯並びの治療
手術が必要となる顎変形症や、唇顎口蓋裂など、特定の疾患による不正咬合であれば、認可を受けた医療機関で保険による矯正治療を受けることができますが、それ以外の不正咬合「出っ歯」「受け口」「叢生」などは、保険診療で矯正治療することはできません。 自由診療での矯正治療となります。